就職や結婚、子育てが始まる方もいらっしゃる20代。
20代の方々には「保険」といわれてもピンとこない方たちも多くいらっしゃるかと思いますが、これから長く続く人生において、保険というのはとても重要な役割を担ってきます。
保険というのはリスクを比例しますので、年齢が上がるほどに月々の保険料も上がるというのが、世界中どこの保険でも原則となっています。
若いうちから備えることで、出費を抑えつつ将来の不安を少しでも軽減するために、20代から保険について知識を持っておくとよろしいかと思います。
自分にあった保険を選ぶためのポイント
保険と言っても、死亡時に備えた死亡保険や、病気や怪我に備えた医療保険など種類は様々です。
勧められるままに保険に加入してしまうと、本当に必要なときに十分な保障が受けられなかったり、複数の保険に加入することで保障内容が重複してしまい余計な費用がかかっていたりしてはもったいないですね。
そこで保険を選ぶときには、
「なんのための保険なのか」
「保証内容はどんなものなのか」
「本当に必要なものなのか」
これらのポイントをしっかりと見極めて、本当に必要な保険を選ぶ必要があるのです。
夫婦+子供
子どもがいる世帯の場合、必ずといっていいほど一度は保険の検討をしたことがあると思います。
というのも、今まで解説した保険の他に「学資保険」というものがプラスされるからです。
教育にかかる費用は年々増加しており、幼稚園から大学まですべてを公立で進学したとしても平均約540万円かかると言われています。
途中に私立進学が入ってくると、その金額は更に増していくので、その費用を捻出するには早めの対策が必須です。
毎月貯蓄するのも一つですが、「学資保険」や「低解約返戻金型終身保険」で備えるというのもおすすめです。
例えば子どもが高校を卒業する年の1年前に満期が来るように設定しておけば、毎月保険料を支払うだけで大学資金を貯めることができます。
しかも支払った金額よりも多い額が受けとれるよう設定されており、途中解約の手続きが面倒などの理由で無理なく貯蓄することができます。
医療保険に関しても、子どもにかける医療保険であれば最低限度の保険をとても低い金額でかけることができるので、健康な子供時代に医療保険に加入しておけば、将来健康問題などで加入できないというリスクを回避することができます。
そして子どもがいる夫婦との大きな違いが、「死亡保険」の考え方です。
パートナーが生活に困らないようにと保険に加入するだけでなく、万一両親になにかあった場合でも、残された子どもが独立するまで経済的に困らないような内容の保険を選ぶ必要があります。
注意点
保険にはたくさんの種類があり、「医療保険」一つとってもその保障内容は様々です。
補償内容が手厚いほうが万が一のときは安心ですが、その分月々の保険料も上がってきます。
保険というのは、生活を支えるあらゆる手段の一つでしかありません。
入院したときにすべてを保険で賄おうとすると、保険料はそれだけ高額なものになってしまいます。
しかし、公的な保障や貯蓄などといった別の手段もあることを覚えておいてください。
また世帯状況だけでなく、サラリーマンかフリーランスかによっても必要な保障は変わってきます。
最適な保険内容を選ぶためには、まずはご自身のライフスタイルを正しく把握しておいてください。
ポイント
保険を選ぶ上で忘れてはいけないポイントが、「自分に見合った保険である」ということです。
みんなに人気だから良い保険というものでもありません。
内容をよく知り、本当に必要なものを選ぶことで過剰な出費を抑えることもできます。
年齢が行くにつれて医療費は増えていきますが、今は貯蓄に回したい、子供の教育費のほうが重要などその時々でお金を使う優先順位が違います。
あくまでも20代のライフスタイルに見合った、その時のベストプランを選ぶというものであり、
先を見越して過剰なまでの内容の保険に、今の生活を犠牲にしてまで加入する必要はありません。
今備えておくべき保険と、のちのち検討したほうがいいであろう保険というものをきちんと選別してください。
まとめ
ライフスタイルごとに必要な保険や選び方のポイントをご紹介してきました。
それぞれに必要な保険や補償内容が違うため、「20代の方にはコレ」というものはありません。
ただ、20代の方々に言えるのは「ライフスタイルは変わる」ということです。
自分が何を望むのか、どんな保障が将来的に必要なのか、わからないときは専門家に相談してください。
保険は人生における大きな買い物です。
保険加入をご検討する際には、まずは専門家にご相談してみてください。
【参考文献】
- 生命保険文化センター「生活保障に関する調査」平成28年度第Ⅱ章 医療保障 直近の入院時の入院日数
- 文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」
- 厚生労働省「平成27年度国民医療費の概要」
- 総務省統計局『家計調査年報(家計収支編)2018年(平成30年)家計の概要~I 家計収支の概況(二人以上の世帯)』