20代での保険の加入率が6割弱であることを考えると、30代で保険に加入する人が増えているということがわかります。
月々に換算すると、1万から2万円程度の保険に加入する人が多いこともわかります。
それぞれのライフスタイルに合わせた保険の選び方について見てみましょう。
夫婦+子供
夫婦だけの家庭と違い、子供がいる場合は更に先の将来のための保障が必要となります。 まず死亡保険に関しては、葬儀代というよりもその先の子供を含めた家族の生活維持のための金額が必要となります。
年金を収めているのであれば、遺族年金といった公的資金を受け取ることができますが、それだけでは十分満足とは言えません。
医療保険にしても、主に子育てを奥様がされているとして、奥様が入院となればお子様のお世話をどうするかという話になります。
まだお子さんが幼少の場合、ご主人がお仕事をセーブしたり託児所やベビーシッターなどを依頼するといったことが起こります。
そんな突然の出費に関しても、きちんと考えておく必要があります。
また子供の教育のための資金確保も必要になります。
例えば毎月1万円を大学資金として貯金するとします。別途子供の医療保険も加入します。
- それぞれで手配した場合大学、資金1万円+医療保険代=1万以上
- 生命保険で手配した場合、生命保険代1万円=大学資金1万円
しかも保険を利用すると、年末調整で減税されることを考えると、実際には1万円以下ということになりますね。
子供が大学入学の1年前に満期が来るように保険を契約した場合、保険と資金確保が同時にできるというわけです。
これを高校入学や社会人になる年など、満期の時期をずらして設定することで目的の資金確保に使用できます。
注意点
日本には医療保険制度があり、国民全員に手軽に医療が施されるための公的な仕組みがあります。
手術や特殊な医療を受ける場合は、高額医療制度というもので個人の負担を軽減してくれる方法もあります。
また年金制度もあり、残された家族のための遺族年金制度もあります。
万が一のときの保険とはいえ、不安要素をすべて保険で補おうとすると掛け金が増えてしまい、現在の暮らしを圧迫しかねません。
公的サービスを上手に使い、それでも足りない部分を保険で補うということを覚えておいてください。
ポイント
保険の加入でまずおさえておきたいポイントは、なんの為の保険なのかということです。
教育資金のために保険に加入しても、満期が子供の進学時期にあってなければ貯蓄にはなりますが本来の目的としては使えません。
大きな病院まで遠く通院費がとてもかかるのに通院費がでない保険では、せっかくの保険もその価値は半減ですよね。
安いからといくつも医療保険に加入して入院や手術費が合計でかなりの保障になったとしても、いざ使いたいときにその疾患が対象外では意味がありません。
医療保険ならできるだけ多くの疾患や通院費などのプラスアルファの保障があるもの。
死亡保険は、その後の生活資金目的だけでなく、死後整理金としても使用することを覚えておく。
収入保障保険は、遺族年金や公的サービスでも足りない部分のカバーができる金額設定を。
保険に加入するための目的をはっきりさせておきましょう。
まとめ
30代は、ライフスタイルが大きく変化する年代と言われています。
昔から契約している保険があったとしても、定期的にメンテナンスを行い見直すと良いでしょう。
目的がはっきりしない、どのように選べばいいかわからないなど、保険の仕組みは複雑で分かりづらいものです。
少しでも迷いがあれば、より良い選択をする為にぜひ一度専門家にご相談ください。
【参考文献】
- 文部科学省『学校基本調査-令和元年度(速報)結果の概要-』
- 厚生労働省『平成26年患者調査~9-1推計入院患者数,性・年齢階級 × 傷病分類 × 病院-一般診療所別』
- 公益財団法人生命保険文化センター『平成28年度「生活保障に関する調査」』
- 公益財団法人生命保険文化センター『一日あたりの医療費(自己負担額)はどれくらい?』